かつてこの街で科学を学んだ
今、この街で芸術にふるえる
●かつて研究修業時代に勤務したニューヨーク・ロックフェラー大学。
ひたすら研究に打ち込んだ日々は、私にとっての決定的な出発点(エートス)となった。
そのロックフェラー大学に、私は25年ぶりに客員教授として滞在することになる。
母校のキャンパスは、一見何も変わっていなかった。
一方、その研究は最先端のバイオテクノロジーに様変わりしていた。
記憶に作用するホルモン、未知の巨大ウイルスの発見、動物行動を制御する驚異的な脳科学のテクニック、腸内細菌の役割の再発見……。
アメリカの科学はそのエネルギーを保ち、変わらないために、変わり続けていたのだ。
そして日々の生活に目を転じると、ニューヨークの文化、生活、芸術にもまた、一切の滞留、不変を許さないダイナミズムが満ち溢れていた――アメリカそのものも、変わらないために変わり続けている。
●福岡ハカセが2013年からのアメリカで過ごした2年間の思索と冒険をノスタルジックにつづるエッセイ集。科学という営み、NYの片隅で見たフェルメールの清明さ。
発見と叙情に満ちた筆致に、あなたの心もふるえるはず。
単行本: 285ページ
出版社: 文藝春秋 (2015/4/22)
言語: 日本語
ISBN-10: 416390252X
ISBN-13: 978-4163902524
発売日: 2015/4/22
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